今の時代で採用してはいけない人事評価制度は、
『年功序列型』です。
平たく言えば、
『勤務する年数が長いほど、給料が高い』
というシステムです。
これは、高度経済成長時代には有効でした。
その当時は、“モノ不足”でした。
国民は皆、
「車が欲しい!」
「カラーテレビが欲しい!」
と渇望し、
「頑張って働けば、暮らしが豊かになるんだ!」
という、貧しくても明るい未来が見えている時代でした。
つまり当時の国民は、こちらが何も動機づけをしなくても、
「車が欲しい!!」と、熱望しているので、根性で残業して
車を作れば、その分、ちゃんと売れたのです。
製造技術は、基本的には勤務年数が長いほど上達します。
だから、年功序列型の給与体系が、
しっかりと当てはまっていたのです。
“営業の仕事”も同じです。
お客の方が欲しがっているので、
営業マンもいればいるだけ売れました。
長く勤めてもらい、多くのお客様の元に足しげく通えば売れたのです。
ですから年功序列が有効でした。
しかし、現代の日本は、高度経済成長時代とは真逆です。
スーパーマーケットでも車屋でも行けばすぐにわかる通り、
“モノ(商品)”はあり余っています。
そして、日本経済は、発展どころか衰退の道をたどっています。
ビジネスの成功パターンも短命化が進む一方です。
つまり、過去の成功体験が通用しなくなっているのです。
特にIT化の速度が速い現代においては、勤続年数が長い、
すなわち、年齢が高い社員は、コンピュータ化に追いついていけず、
足かせになる場合すらあるのです。
つまり、昭和の頃に比べて、長く勤務してもらう事のメリットが
減っているにも関わらず、“長く勤めていれば、自動的に給料が
上がってしまうシステム”になっている可能性が高いのです。
これがいけない理由は何か?
続きは、また次回、お伝えしてまいります。