今回も猛省キリギリスの13話(クモの話)をお読みいただき、
ありがとうございます。
このページでは、13話についてのおまけ話をしたいと思います。
■クモ
「クモは苦手」という人が多いと思います。 たしかに、不思議な形をしているので、「コワイ!」と思う人の気持ちもわかります。
でも、その不思議な形は、よ〜く見てみると、とてもカッコ良いので、 意外に愛好家が多いのです。
クモには、『巣を張るタイプ』と、『巣を張らないタイプ』がいます。
『巣を張らないタイプ』であれば、タランチュラのような大型のクモでも、 虫カゴで手軽に(?)飼えます。
うちにも、『巣を張らないタイプ』が、何種類かいます。 そのうちの一種類、アリグモをご紹介します。
↓ アリグモ
このクモは、上の写真の通り、どう見てもアリの格好をしています。 でも、よーく見ると、顔がクモです。
↓ 顔をよく見るとクモ
東京でも、団地の植え込みなどで頑張って探せば見つけられます。 でも、相当に虫が好きな人でも、見たことが少ないクモです。
見かけても、「アリがいる」程度にしか認識されないので、 クモと気づかないのでしょう。
たとえ見つけても、かなり動きが速いので、 捕まえるのはちょっと難しいかもしれません。
さて次に、『巣を張るタイプ』の話をしたいと思います。 たとえば秋の風物詩、ジョロウグモなんていかがでしょう?
↓ ジョロウグモ
比較的大型な上、色彩もカラフルですから、なかなかの見応えがあります。
↓ 横から見ると、いかにお腹が大きいかがわかります。
これは、卵を持っているメスですね
ジョロウグモは、油で揚げると足が上向きになることが多く、 まるで阿波踊りを踊っているかのような格好になります。
ジョロウグモをたくさん捕まえて揚げてお皿に盛ると、
見た目も華やかな“クモフライ”ができます。
懐石料理のような、見た目も重要なお料理には、とても有用な食材だと思います。
でも一応、調理したクモの写真は、友人からすこぶる評判が悪いので、
掲載を自粛しておきます。
ちなみに、このジョロウグモと似た『形』と『大きさ』のコガネグモというクモがいます。
↓ナガコガネグモ
ジョロウグモもコガネグモも、大きなクモの巣を張ります。 ですから、大きな水槽であっても飼うのが難しいのです。
しかし、「それでもコガネグモを飼いたい!」と思う人もいます。 さて、その方々はどうやってコガネグモを飼うと思いますか?
ちょっと考えてみてください。
さて、正解は……
『家の中で一緒に住む』でしたぁ〜。
いやぁ〜、単純な答えですが、スゴイですよね。 さすがに私も、まだそこまでの挑戦はしていません。
コガネグモを飼っている人のところに遊びに行った友人の話によると、 巣の下には、無数の虫の羽や足が落ちていたそうです。
とても家の中の光景とは思えないですね。
私も、クモを放し飼いで飼育したいというのが夢のひとつですが、 まぁ、それは儚い夢で一生を終えるでしょう。
■ザトウムシ
「齊藤、変なクモ見た!」と友人から連絡がきたとき、それは大抵、ザトウムシです。 体は米粒のような形と大きさなのですが、足が1本10cmくらいあります。
↓ ザトウムシ
ザトウムシはクモの仲間ではなく、ダニの仲間です
山に行って雑草が生えているところに踏み入れると、 ワサワサ出てくるのですが、意外に知らない人が多い虫です。
クモとはまったく違い、フラフラした動きをしていて、 とても目を楽しませてくれる、ステキな虫です。
↓ザトウムシを横から見た姿
■コガネムシ
猛省キリギリスの中では、脇役の割には、結構頻繁に出てくるコガネムシですが、 この虫はかつて、裁判にかけられたことがあります。
何の裁判かというと、中世ヨーロッパで行われた宗教裁判です。
「うっとおしいので、この世から消えなさい」という意味で、
『破門』が言い渡されたそうです。
当時は、科学の暗黒時代とも呼ばれていた時代でしたから、 害虫駆除も神頼みだったみたいですね。
ちなみに、被告となった虫にもちゃんと弁護士が付いたそうですが、
出廷しなかった虫は、被告欠席のまま、破門などの判決が下りました(本当)
裁判にかけられた虫は、コガネムシ以外にも、バッタ、ミミズ、ヒルなどたくさんいたようです。
↓コガネムシ
破門された後の現代でも、ちゃんと生き延びています
●毒ガス兵器が薬になった!
13話の中でもお話した通り、毒と薬は基本的には同じです。 使う量が適切なら体に良い効果を与え、飲み過ぎると毒になるだけです。
薬と毒に関するおもしろい逸話としては、『毒ガス兵器が薬になった』という事例があります。 その毒ガスとは、イペリットガスです。
イペリットガスは第一次世界大戦のときに使われた殺人兵器です。 からしに似た香りがするらしく、マスタードガスとも呼ばれていました。
イペリットガスのすごいところは、たとえ防毒マスクをしていても、 衣類を浸透し、皮膚をダメにしてしまうのです。
運よく助かったとしても、皮膚はひどいケロイド状になってしまうそうです。
そんなおっかないイペリットガスを吸入してしまうと肺気腫になります。 目に入れば失明します。
イペリットガスの被害を受けた兵士には、『白血球が減る』 という症状が出たそうです。
治療にあたっていた医者の中に、「白血病(血液の癌)になると、白血球が増えちゃうから、
イペリットガスを注射したら効果あるかも」という、恐ろしく大胆な発想で生まれたのが
抗ガン剤なのです。
■結果は気にしてもしかたない
プレゼンの日は緊張しますよね。 相手が納得してくれるのかどうか、とても気になると思います。
でも本当は、プレゼンの当日に緊張するのは、ほとんど意味がありません。
プレゼンがうまくいくか否かは、資料づくりの段階でほとんど決まっており、 当日は、緊張してもしなくても結果は変わらないのです。
だから、緊張しすぎてしまうほど、ギコチナイ発表になってしまい、 せっかくつくった資料の良さが目減りするだけなのです。
ですから、ここ一番の勝負の日には、ある程度緊張するのは仕方ないとして、
「今更緊張しても遅いよね」と、どこか開き直ってしまった方が、いい結果が出るでしょう。
その方が、胃の痛くなる思いをしなくて済むのも大きなメリットです。
そう言いながら、私自身も緊張しがちな体質です。
はじめてのクライアント企業さんでの研修の日はいつも緊張していて、 「どうしたらうまくいくかなー?」ということばかり考えてしまいます。
ときには、気づかず女子トイレに入っており、
ピンク色の壁面を見て、「ハ!」と我に返っています。
女子トイレは大抵、男子トイレよりも手前に設置されているため、 間違えて入りやすいのです。(自分が悪いと認めない性格)
■成功なんて、しょせん後付け
ほとんどの成功というものは、計算通りではなく、後付けだと思っています。
『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』(毎日コミュニケーションズ)は、 おかげさまでヒットしたのですが、これもたまたまです。
私は昔、上司の命令を断れず、泣く泣くマグロ船に乗せられただけです。
この断れないという性格について、本を出す前は周りの人から、 「お前、この先大丈夫か?」と、散々言われ、かなりのダメ人間扱いだったと思います。
でも本が売れた後には、この評価が一転し、「断らないのが成功の秘訣なんですね!」と、 言われるようになってしまいました。
こうして褒めてくれる人に、「先日まで、断れないのは欠点だったんです」と言っても、 「いやー、さすが謙虚ですね」と、より褒められてしまい全然わかってくれません。
一般社会でも、大胆な発想で成功した会社は、マスコミから、「これがこの会社の成功の秘訣!」
と大々的に持ち上げられますが、失敗すれば、「この間違った判断が業績を低迷させた」と
叩かれます。
つまり人の評価というものは、『現時点での結果』という一面だけを見て、 すべてを判断される傾向があると思うのです。
だから私も、次の本が売れなければきっと、
「やっぱり一発屋だったね」と、言われるのが目に見えています。
だから、あなたの評価が周りの人からそれほど高くなくても、 「自分はダメかも」と思う必要はまったくないと思うのです。
しょせん周りの人は、あなたのことを『今』という一面しか見ていないのですから。
しかし、『今日やるべきことはちゃんとやる』。このことはとても大事だとは思います。
なぜなら何か行動をしないと、『良い』にしろ、『悪い』にしろ、結果がでないからです。
でも、やったことが『良い!』言われるような結果が出るかどうかについては、 運に任せる方がいいのかもしれません。
その理由は、自分がやっていることが良いか悪いかという評価は、時流や、
誰が最初に評価するかによって変わってしまい、それこそ運の要素が大きくなるからです。
ですから、自分でコントロールできるような、日々の努力などは、やった方がいいと思いますが、
自分でコントロールできないような、評価の部分などは、気にしても仕方ないと思うのです。
私もそんな気持ちで、毎日そこそこほどほどに頑張っています。
■参考図書
・講談社カラー科学大図鑑 こん虫のふしぎ 編著者:梅谷献二 講談社
・ナレッジエンタ読本18 毒と人体! 加藤雅俊 メディアファクトリー
・農薬工業会 ホームページ
http://www.jcpa.or.jp/column/control/02/index.html
・学校で教えない教科書面白いほどよくわかる毒と薬
山崎幹夫編 毒と薬研究会著 日本文芸社
・毒と薬のひみつ 毒も薬も使い方しだい、正しい知識で毒を制す!
齋藤勝裕 ソフトバンククリエイティブ